「Web2.0」が2005年にアメリカのティム・オライリーらによって提唱されてから十三年経った2018年。藤木屋は「着物2.0」時代の到来を日々感じます。藤木屋が考える『着物2.0』とは、既存の着物の概念に縛られない「着物デザイン」や「着用スタイル」そして「着用シーン」それら全て。藤木屋に限って見ても、上野のお店には、たくさんの男性のお客様が自分の着物を探しにいらっしゃいます。本当にありがたいことに、その数は年々増えており、着物に対する注目度の高さを感じます。「なぜ着物男子が増えているか」、これは様々な考え方がございます。日本人の価値観が多様化している中で、日本人が日本に対して、その価値を再認識するようになっているように思います。テレビ番組でも、日本を取り上げるバラエティ番組が多いのも、その流れだと思います。きっかけは様々だと思いますが、その一つに東京オリンピックの決定もあると、藤木屋は考えています。
日本人が日本を再認識していく中で、ファッションに興味をお持ちの方が「着物」をお召しになるようになったように思います。藤木屋の創業者・藤木屋幹助自身も、元々はアパレルメーカー・レナウンに勤めていた人間で、リーズナブルなメンズ着物専門店が無いことに気付き、2012年に創業するに至りました。メンズ着物専門店 藤木屋の創業も、その着物男子増加の時代の流れの一つだったのかもしれません。藤木屋幹助は祖母が茶道の先生ということもあり、「稽古着」という用途で幼少より着物を着ていました。かつては「お稽古だから着物を着る」というのが主流だったように思いますが、藤木屋が昨年3月にtwitter実施した着物男子アンケートで「着用シーン」をテーマにした「メンズ着物の着用用途は?」では、カジュアル着物、部屋着、観劇などなどの「普段着」が65%を占め、一位となりました。また同アンケートで、お酒を飲む時に着物を着るという「呑み着物」が10%を占めたことも大きな驚きです。このように着物の「着用シーン」は、ここ数年で大きく様変わりしてきたように思います。また着用シーンで言えば、サバイバルゲームで着物を着るという「和装サバゲー」がサバイバルゲーム愛好者の中で話題となり、藤木屋でも「藤木屋ウォーズ」という和装サバゲーイベントをこれまで四回開催しており、大変ご好評をいただいております。着物でサバイバルゲームができるようであれば、着物を着てできないことはないのかもしれません。
また、着物の「デザイン」では、藤木屋がこの数年にわたって提案してきた「筒袖着物」が、昨年10月末に既製品化し「既製筒袖着物」として発売を開始。驚くことに数十着生産していたにもかかわらず、そのほとんどが約二ヶ月で完売する勢いでした。また筒袖着物にトレンチコートをコーディネートした和洋折衷スタイル「#着物にトレンチコートを羽織って」はtwitterなどのSNSで大反響を呼びました。この「着物スタイル」が受け入れられたのは、この数年、着物に対する考え方が変化してきたからだと藤木屋は考えています。着物に対する従来の考え方が強かった十年前に、もしこのスタイルをしていたら、世間には受け入れられなかったように思います。
こちらの文章を読んでいただいた着物着用者の皆様も、この数年の着物の変化を感じるのではないかと思います。それが「着物2.0」であり、「着物2.0時代」の到来だと藤木屋は考えております。このテーマに関しては、藤木屋着物男子スタッフ一同、真摯に考えていきたいと思っております。老若男女問わず着物をお召しになる皆様、上野にいらっしゃる機会がございましたら、是非皆様の「着物2.0」を教えてください。皆様のご来店を藤木屋着物男子スタッフ一同、心よりお待ち申し上げておりますm(_ _)m
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藤木屋からのお知らせ
◆藤木屋の商品ラインナップ
・メンズ浴衣 8,000円(税込)〜
・メンズ浴衣四点セット 14,000円(税込)〜
・既製男着物&羽織(上野・藤木屋ではリーズナブルで種類豊富にランナップ!!)
・足袋 1,000円(税込/日本製)〜
・角帯 3,500円(税込)〜
・下駄 2,500円(税込) など
*既製品のメンズ着物のほかに、反物のご用意もございます
http://www.fujikiya-kimono.com/blog/?p=9329